生活習慣病の主な種類

代表的なものを紹介

生活習慣病は生活習慣が関与する疾患の総称なので、明確に「○○は生活習慣病」というのは難しい面があります。ここでは、一般的に生活習慣が大きく影響するといわれている疾患を紹介していきますね。

がん

特に大腸がんと肺がんは生活習慣の影響が大きいです。大腸がんは食習慣、肺がんは喫煙が原因ですね。また、運動不足や飲酒などの生活習慣が影響するともいわれていますよ。

糖尿病

糖尿病はインスリンというホルモンの働きが悪くなって血糖値の上昇を抑えることができなくなる疾患です。目や腎臓、神経などへの影響に加えて、心臓病や脳卒中といった重大な疾患のリスクも高まりますよ。

肥満

ただ単に体重が重いだけでは肥満とはいえません。筋肉が多い人は体重も重くなりますからね。肥満は、体脂肪が過剰に蓄積している状態を指します。これだけでは疾患とはいえないかもしれませんが、肥満は様々な疾患を引き起こす原因になりますよ。特に腹部に脂肪が蓄積している人は危険です。

脂質異常症・高血圧症

脂質異常症は、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が過剰にある状態ですね。あるいは、善玉コレステロールが通常より少ない状態も脂質異常症に含まれます。動脈硬化のリスクが高まるので、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こす可能性があります。内臓脂肪肥満になると脂質異常症になりやすいといったデータもありますよ。
何度計測しても血圧が高い場合は、高血圧症といえます。動脈硬化を引き起こしやすくなり、あらゆる疾患の原因になりますよ。

脳卒中・心疾患

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つの総称が、脳卒中です。高血圧が原因で血管に異常が起こり、脳卒中が起こります。命に関わる疾患であり、仮に命が助かっても重大な障害が残るケースも少なくありません。
日本における死因の2位が心疾患です。その1つである心筋梗塞は、心臓の血管が詰まって血液の流れが止まることで生じます。脳卒中と同じように、命は助かっても心不全や不整脈などの重大な後遺症が残ることがありますよ。

その他

喫煙が原因で気管や気管支に慢性的な炎症が生じる「慢性気管支炎」、食習慣や飲酒などが原因で肝細胞に中性脂肪が蓄積する「脂肪肝」、口腔内に様々な症状が生じる「歯周病」なども生活習慣病に含まれますよ。いずれも、普段の生活習慣が大きく影響しています。
予防のためには生活習慣病のリスクを十分に理解し、日頃から生活習慣の改善に取り組まなければなりません。人々に生活習慣の重要性や今後の指針を示し、健康を守っていくのが保健師の使命です。